ついに開始!新事業進出・ものづくり商業サービス補助金【新事業進出枠】の申請ポイント

いよいよ「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募が

スタートしました!
この補助金は、これまでの
「ものづくり補助金」「中小企業新事業進出補助金」
とは別制度としてスタートした新しい補助金です。

ただし内容としては、従来の制度の流れを
引き継いだものと考えられます。

◆本補助金には、次の3つの枠があります。

【革新的新製品・サービス枠】(従来のものづくり補助金に相当)
【新事業進出枠】(従来の新事業進出補助金に相当)
【グローバル枠】(従来のものづくり補助金に相当)

前回のブログでは、従来のものづくり補助金に相当する
【革新的新製品・サービス枠】についてご案内しました。

前回のブログでは、従来のものづくり補助金に相当する
【革新的新製品・サービス枠】についてご案内しました。

今回は、従来の新事業進出補助金に相当する
【新事業進出枠】についてご説明します。

なお、③【グローバル枠】につきましては、
個別のご相談にてご案内いたします。

なお、③【グローバル枠】につきましては、
個別のご相談にてご案内いたします。

●エントリーされる方は必ず、
「公式ホームページ」と「公募要領」をご参照ください。
  ・公式ページhttps://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/
 ・ 公募要領ダウンロードhttps://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/document
※公募要領は、今後改訂される場合がありますので、必ず最新資料をご確認ください。


目次

応募スケジュール(新事業進出枠)

第1回公募のスケジュールは以下の通りです。

項目日程・内容
公募開始令和8年6月29日(月)
申請受付令和8年8月31日(月)
申請締切令和8年9月30日(水)18:00まで【厳守】
採択発表令和8年12月頃予定
申請方法電子申請のみ
GビズIDGビズIDプライムアカウントが必要

※申請は電子申請のみです。電子申請には「GビズID プライムアカウント」が必要です。
 取得申込みから発行まで2週間以上かかることもあります。
 まだIDをお持ちでない方は早めに申請しましょう。
 申請サイト:https://gbiz-id.go.jp/top/
 

●注意!発注時期に気を付けてください!
 上表にあるとおり、採択後にも交付申請⇒交付決定という手続きがあります。
 交付決定前に発注・契約した経費は補助対象外になりますので、
 ここは本当に注意してくださいね。

こんな方へお薦めです(事例:新事業進出枠)

〖新事業進出枠〗は、既存事業とは異なる
新市場・高付加価値事業への進出を支援する枠です。

たとえば、次のような事業者様に向いています。

●事例①:製造業の場合
これまで既存取引先向けの部品加工を行ってきた会社が、
自社の加工技術を活かして、医療・環境・半導体関連など、
これまで取引していなかった市場向け高付加価値部品開発する。

●事例②:食品製造・飲食業の場合
店舗販売や飲食提供を中心にしていた会社が、
専用設備やシステムを導入し、法人ギフト向け・観光市場向けなど、
これまでとは異なる顧客層に向けた付加価値の高い新商品を開発する。

●事例③:サービス業の場合
既存の個人向けサービスで培ったノウハウを活かし、
法人向け、介護施設向け、観光事業者向けなど、
これまで対象としていなかった市場新サービスを展開する。

●重要!
単なる売上拡大や、既存商品の販売量を増やすだけでは対象になりません。
また、過去に取り扱っていた製品・サービスの再開、単なるメニュー追加、
商圏を少し変えるだけの取組み、既存市場の一部を取りに行く取組みなども、
対象外となる可能性があります。


補助上限額と補助率、補助対象経費(新事業進出枠)

1.補助上限額(従業員人数別)

公募要領では、新事業進出枠の補助上限額は従業員数に応じて以下の通り示されています。

補助下限額は750万円です。
※「賃上げ特例については後述します。

従業員数補助上限額賃上げ特例適用時
1~20人2,500万円3,000万円
21~50人4,000万円5,000万円
51~100人5,500万円7,000万円
101人以上7,000万円9,000万円

2.補助率

区分補助率
中小企業者1/2
地域別最低賃金引上げ特例が適用される場合2/3

※新事業進出枠では、革新的新製品・サービス枠と異なり、小規模企業・小規模事業者であることによる一律の補助率2/3ではありません。
※地域別最低賃金引上げ特例については後述します。

3.補助対象経費

  ・機械装置・システム構築費
  ・建物費
  ・運搬費
  ・技術導入費
  ・知的財産権等関連経費
  ・外注費
  ・専門家経費
  ・クラウドサービス利用費
  ・原材料費
  ・広告宣伝・販売促進費

●注意!
【新事業進出枠】では、
  ① 機械装置・システム構築費
  ② 建物費
  のいずれかが、必ず補助対象経費に含まれている必要があります。

 ◎建物費が対象になる点は、
  【革新的新製品・サービス枠】との大きな違いです。

特例について(新事業進出枠)

特例は賃上げ関連で、主に2つあります。

特例内容注意点
賃上げ特例一人当たり給与支給総額を年平均成長率+6.0%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上にする計画要件未達の場合、上乗せ分の返還を求められる場合があります。
地域別最低賃金引上げ特例を申請する事業者、再生事業者、各申請枠の補助上限額に達しない場合は、適用できません。
地域別最低賃金引上げ特例一定期間に、地域別最低賃金付近で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上ある場合、補助率引上げの対象小規模企業・小規模事業者、再生事業者は対象外です
  1. 賃上げ特例が適用された場合、補助上限額が上乗せされます。
    ただし、要件未達の場合の補助金返還リスクがあります。
    無理のない計画を作成してください。
  2. 地域別最低賃金引上げ特例が適用された場合、補助率が引き上げられます。

【重要】前提条件と選択条件(新事業進出枠)

ここが、今回の【新事業進出枠】最重要ポイントです

この枠は、単に「新しいことをします」「設備を導入します」
だけでは足りません。
考え方は、2段構えです。
まずは、2つの前提条件、その次は2種類の選択条件です

【前提条件】(①と②両方が必須)
  ①新しい製品・サービスであることかつ
  ②新しい市場・顧客層に向かうこと

【選択条件】(AとBのうち、どちらかを選択する)
  (A) 高付加価値性
  (B) 新市場性


1.前提条件について

【新事業進出枠】では、まず前提として、
次の表の2つを満たす必要があります。

前提条件内容解説
①自社にとって新しい製品・商品・サービスであること自社がこれまで製造・提供していなかった製品・商品・サービスであること日本初・世界初である必要はありません。あくまで「自社にとって」の新規性です
②自社にとって新たな市場であること既存事業で対象としていなかったニーズ・属性を持つ顧客層を対象とすること法人/個人、業種、行動特性などが、既存顧客と異なるかを整理します

※ここでいう「新しい市場」とは、社会全体で見て
新しい市場という意味ではありません。
自社にとって、これまで対象としていなかった
市場・顧客層であることが求められます。


2.選択条件

さらに、1の前提を満たした上で
事業計画では次のどちらかを明確に示す必要があります。

選択ルート内容どんな事業に向いているか
A)高付加価値性同じジャンル・分野の中で、一般的な商品・サービスよりも高い付加価値や高価格化を実現する事業差別化、高価格帯商品、専門性、独自技術、品質、ブランド力などを打ち出せる事業
B)新市場性その製品・サービスのジャンル・分野について、社会における一般的な普及度や認知度が低いことを示す事業まだ一般的に広く普及していない分野、認知度が低い分野に挑戦する事業

つまり、新事業進出枠は、

  第1段階:前提条件
    ①自社にとって新しい製品・サービスである
    ②自社にとって新たな市場である

その上で、

  第2段階:選択ルート
    A)高付加価値性を説明する
   または
    B)新市場性を説明する

という構造になっています。

●申請を検討される方へ
 「新市場性」や「高付加価値性」を整理する際は、
 公式資料の「新市場・高付加価値事業の考え方」を必ず確認してください。 
  資料ダウンロードページhttps://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/document
  資料名「新市場・高付加価値事業の考え方」
 ※同資料は、資料ダウンロードページに
  「制度補足資料」として掲載されています。

【重要】「自社にとって新たな市場」と「新市場性」の違い

ここは、申請書を書くときに一番わかりにくく、
混同しやすいところです。ぜひ気を付けてくださいね。

区分意味見る視点
自社にとって新たな市場既存事業で対象にしていなかった顧客層・市場であること自社から見た新しさ
新市場性社会全体で見て、そのジャンル・分野の普及度や認知度が低いこと社会・市場全体から見た新しさ

たとえば、ある会社にとっては、
「法人向け市場に初めて進出する」ことは、
自社にとって新たな市場です。

しかし、それだけで「新市場性がある」とは限りません

新市場性」を選択する場合は、
  ① その製品・サービスのジャンルや分野について、
  ② 社会における一般的な普及度や認知度が低いことを、
客観的なデータや統計などで示す必要があります。

高付加価値性について

一方、高付加価値性を主張する場合は、
  同じジャンル・分野の中で、一般的な付加価値や相場価格と比較して、
  自社の新製品・新サービスが高水準の高付加価値化・高価格化を図るものであることを
示す必要があります。


【重要】基本要件(新事業進出枠)

以下の基本
 ※詳細は「公募要領」をご参照くださいP.10~13 (PDFの場合P.11~14)

基本要件内容解説・注意点
①付加価値額要件付加価値額の年平均成長率+4.0%以上申請した事業計画期間内(3~5年)で取り組みます。
②賃上げ要件一人当たり給与支給総額の年平均成長率+3.5%以上申請した事業計画期間内(3~5年)で取り組みます。
目標未達の場合、補助金返還を求められる場合があります
③事業場内最低賃金要件地域別最低賃金+30円以上申請した事業計画期間内(3~5年)で取り組みます。
毎年達成状況が審査され、未達の場合、返還リスクがあります
④ワークライフバランス要件一般事業主行動計画を策定・公表応募申請時に厚生労働省のサイト「両立支援のひろば」での公表が完了している必要があります。公表には時間がかかります。早めに準備しましょう
⑤子育て等に関する職場環境
 整備
子育て等に関する職場環境整備に向けた取組を行うライフデザインサービス、家事代行・ベビーシッター活用、既存制度の周知などから選択
⑥金融機関要件金融機関等から資金提供を受ける場合、金融機関による確認書が必要自己資金のみで実施する場合は不要です

一般事業主行動計画とは <応募前に届け出、公表まで実施>
 ① 企業が仕事と子育ての両立や女性の活躍推進を目指し、具体的な数値目標や対策、
  期間を定めて策定・厚生労働省に届け出するものです。
 ②届け出後、受理されますと厚生労働省のサイト「両立支援のひろば」
  公表されます。
 ③ 次世代法第12条や女性活躍推進法に基づき、従業員101人以上の企業は必須、
  100人以下の企業は努力義務とされています。

◆詳細、計画策定はこちらから↓
  厚生労働省「両立支援のひろば」 https://ryouritsu.mhlw.go.jp/index.html
 ※公表手続きに1~2週間程度かかるとされています。
 応募締切直前に気づくと間に合わないことがありますので、早めに確認しておきましょう。  


加点項目について(新事業進出枠)

加点項目は、申請締切日時点で満たしている必要があります。
実施していると認められると採択に有利に働きます。
 ※詳細や実施方法は必ず、「公募要領」P.43~45 (PDFではP.44~46) をご参照ください。

加点項目解説・確認先
パートナーシップ構築宣言加点「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトで宣言を公表している事業者
くるみん加点トライくるみん、くるみん、プラチナくるみんのいずれかの認定
えるぼし加点えるぼし、プラチナえるぼし等の認定
健康経営優良法人加点健康経営優良法人2026に認定されている事業者
再生事業者加点中小企業活性化協議会等から支援を受けている再生事業者等
経営革新計画加点申請締切日時点で有効な経営革新計画の承認を取得している事業者
事業継続力強化計画/
連携事業継続力強化計画加点
有効な認定を取得している事業者
DX認定加点申請締切日時点で有効なDX認定を取得している事業者
J-Startup、J-Startup地域版加点J-Startup、J-Startup地域版に選定された事業者
研究開発費・試験研究費計上に係る加点会計上または税務上、研究開発費・試験研究費を計上している事業者
地域別最低賃金引上げに係る加点一定期間、地域別最低賃金付近で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上ある事業者
事業場内最低賃金引上げに係る加点2025年7月と応募申請直近月を比較し、一定額以上の賃上げをした事業者

●加点項目は、事前登録・認定・添付書類が必要なものが多くあります。
申請締切直前では間に合わないものもありますので、
活用できそうな加点項目は、早めに確認しておきましょう。


最後に…採択されるために必要なこと(新事業進出枠)

【新事業進出枠】は、補助上限額も大きく、建物費も対象となるため、
本格的に事業の多角化や新市場への進出を考えている事業者様にとって、
非常に魅力のある補助金です。

一方で、申請の難易度は高めです。

「新しい事業を始めたい」だけではなく、
   1) 自社にとって新しい製品・サービスなのか
   2)自社にとって新たな市場なのか
   3) 高付加価値性で説明するのか、新市場性で説明するのか
   4) どのように付加価値向上と賃上げにつなげるのか
を、具体的に示す必要があります。

新しい市場に挑戦したい事業者様は、
まずは自社の強みと、進出したい市場を整理するところから始めましょう。

受付締切は9月30日です。
今からなら、まだ準備できます

スタートで差をつけて、
目指す補助金を勝ち取りましょう!

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