♯32 注意!小規模事業者補助金 採択遅延の影響について

一昨日2025年9月26日、待ちに待った
「第17回小規模事業者持続化補助金 <一般型・通常型>」の採択発表が
行われました。

※補助金 公式ページ
 https://r6.jizokukahojokin.info/index.php

目次

採択発表遅延について

今回の発表は6月13日申請締め切りから、3か月以上経過しています。
通常なら2か月以内ですので約1か月以上遅れています。

今回はこの遅延の意味するところと、
今後の公募への影響や、注意事項についてお話したいと思います

●注意!
ちなみに第18回公募は来る11月28日が締め切りです。
しかし実質的には商工会議所が発行する「事業支援計画書(様式4)」の
受付締切である2025年11月18日(火)です。
※詳細は公募要領3ページへ

遅延理由


8月7日にはすでに採択発表が遅れるという公式アナウンスがありました。
理由は応募者多数のためということです。

この時点で採択率は下がり、採択漏れの人が多数発生すると
予測しました。

採択率の低下

中小企業庁のホームページによると
第17回<一般型・通常型>について申請数は23,365件で、11,928件が
採択されています。採択率は50.6%です。

他方過去の小規模事業者持続化補助金との比較ですが、
2022年の第9回公募では、11,467件の応募者で、
採択数が7,324件となりました。採択率63.9%です。
これが従来のパターンですね。

つまり、第17回公募では約4600件ほど採択数が増えていますが
採択率は13%下がりました(下表参考)。

2023年の第16次ものづくり補助金48.8%なので、
小規模事業者持続化補助金も、かつてのものづくり補助金並みに難易度が
上がってきた感じです(参考までにものづくり補助金の採択率推移の表を掲載します)。

応募者が増えた理由

しかし、さすがにこの応募者数には驚きましたね(倍以上ですから)。
理由はあくまでも専門家間の噂話レベルですが、
ものづくり補助金その他の大きな補助事業で
直近2回の採択率が30%台まで下がったこと

手続きや要件が複雑になったところから

それらを嫌った小規模企業が持続化補助金へシフトしたのだと
推測しています。

とすると、応募者数は当面の間高止まりか、増加を続けること
なるでしょう。

第18回公募への影響について

(1)次回 第18回の採択への影響
第18回公募の競争が激しくなる可能性があります。
理由は以下のとおりです。

 ・17回不採択だった方が第18回へ再チャレンジされる可能性が高いです。
  18回の締め切りまで日程的に余裕があるためです。

 ・採択数が多数のため、かなりの予算枠を使っているところから、
  18回は採択者を絞り込む可能性があります。

2)18回に再チャレンジや新規に申請される方には
この条件を乗り越える戦略性をもって取り組む必要がありますね。

スケジュール遅延で注意すべきこと

(1)採択率の低下とスケジュールの遅れが 及ぼす影響について
 以下の3パターンに分けてご説明いたします。

① 第17回で採択されたかた
② 第17回で採択漏れしたかた
③ 第18回に新規で応募申請するかた

-① 第17回で採択された方

 <見積書(相見積書も含む場合)>
 ・採択後は速やかに見積書(または相見積も)を
  提出する必要があります(提出期限厳守です)
 ・提出する見積書の有効期限の日付にご注意ください。
  有効期限は交付決定予定日ではなく、
  それよりも少し先の発注予定日にするのが良いでしょう。

 ※相見積書は単価100万円以上か中古品を購入する場合に必要です。

<発注時期の調整>
 ・見積書の提出から交付決定まで2か月近くかかります。
 ・仕入先や発注先には交付決定日の遅れのため
  発注時期が遅れる可能性があることを伝えておきましょう。

 交付決定前の発注は採択無効なります。くれぐれも気をつけてください。

<事業完了日についての調整>
 ・第17回の事業期間は交付決定日から2026年7月31日(金)までです。
 ・事業期間の締め切りは今のところ変更はなさそうです。
 ・したがって通常より短時間で事業を終了させなければなりません。 
 ・店舗改修など工事が入る場合は、業者と綿密に交渉して下さい。
  最近は人手不足ですから、工事業者もこちらの思うようには
  動けないです。

-② 第17回で採択漏れしたかた

<再チャレンジの勧め>
・第18回の締め切り(11月28日)※まで1か月以上あります。
 計画書、申請書の内容をさらにブラッシュアップして次回の採択を
 勝ち取りましょう。

実質的締め切りは事業支援計画書(様式4)発行の受付締切である
 2025年11月18日(火)です。 詳細は公募要領3ページへ

<事業スケジュールの調整>
・18回に採択された場合、交付決定はおそらく3月くらいになる予想です。
・発注時期は交付決定後ですから発注時期について
 仕入れ先や発注先業者へ説明が必要です。
・見積書(相見積書)の再発行の依頼も必要になりますね

<最低賃金値上げに注意>
「賃金引上げ特例」や、「賃上げ加点項目」を申請する場合、
 前提として最低賃金をクリアしていることが必要です。
・10月に各自治体で、最低賃金引上げが行われます。
 今一度、申請前直近の賃金台帳記載の賃金についてご確認下さい。  
 

-③第18回に新規で応募申請するかた

 申請開始(10月3日)前から採択率や競争の話で恐縮です。
 仮に競争率が高くなりそうでも、そう怖がる必要はなさそうです。
 今回も50%の方が採択されています。
 私の周囲で経営者ご自身で作られた申請書でも、
 一貫したストーリーと、実現性の高い計画を
 きちんと書かれた方は皆さん採択されています。

 ということは、以外とちゃんと書けていない方が
 多いということですね。

 せっかくのチャンスです!
 ご自身の事業の成長性を発見する機会としても
 この補助金にチャレンジしてください。

実質的締め切りは事業支援計画書(様式4)発行の受付締切である
 2025年11月18日(火)です。 詳細は公募要領3ページへ

 

最後に…採択率を高めるには

採択率の高い計画書の書き方は 本相談所のブログをご覧ください。
また、小規模事業者持続化補助金の概要についてもぜひご参照下さい。
わかりやすくご案内しております。

●当相談室ブログ
 https://ymkconsulting.com/blog/

 ・ブログ♯13
 「小規模事業者持続化補助金」 拡販や販路開拓を目指す方へ
 ・ブログ#18
 「採択へ!一歩先を行く事前準備とは?」
 ・ブログ# 002
 「採択されやすい事業計画書の作り方①」 
 ・ブログ♯003
 「採択されやすい事業計画書の作り方②ストーリー編1」

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