♯41 令和8年度 補助金ラインナップが揃いました

― 統合された「新事業進出・ものづくり補助金」をどう見るか ―
新年度(令和8年度)に向けた補助金のラインナップが、
令和7年度補正予算として出揃いました。
まだ概要段階ではありますが、今年の方向性を読むには十分な情報です。
今回は、変更の度合いに応じて3つのケースに分けて整理してみましょう。
(①制度が変更されたもの、②名称が変わったが内容はほぼ同じもの、
③従来とほぼ変わらないもの)
そしてその後、大きく制度が変わった「新事業進出、ものづくり補助金」
について、詳しくご説明します。
※本稿の内容は以下の中小企業庁のホームぺージを参照しました。
中小企業対策関連予算>令和7年度補正予算・令和8年度当初予算関連
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/index.html
制度が変更されたもの
① 統合された「新事業進出・ものづくり補助金」
これまで別々だった「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」が統合されました。
中身は大きく
(1) 革新的な新製品・サービス枠(旧ものづくり補助金)
(2) 新事業進出枠(旧新事業進出補助金)
(3) グローバル枠(旧ものづくり補助金)
の3本立てです。
補助上限額や補助率自体は、従来制度をおおむね引き継いでいますが、
「どちらの枠で申請するか」によって、
求められる事業ストーリーは大きく異なります。
名称が変わったが、内容はほぼ同じもの
② デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)
名前は変わりましたが、業務効率化・省力化をITで進める、という本質は同じです。
これまでIT導入補助金を検討していた方は、引き続き有力な選択肢になります。
従来とほぼ変わらないもの
③ 小規模事業者持続化補助金(一般型・創業型)
1月中に公募要領発表、締切は3月末予定です。
ただし注意点として、創業型の対象は「創業1年以内」に変更されています。
「 まだ間に合うと思っていたら対象外だった」という声が増えそうです。
そのほか、
④ 事業承継・M&A補助金
⑤ 省力化投資支援補助金
⑥ 中小企業成長加速化補助金(カタログ型/一般型)
も大きな枠組みは維持されています。
「新事業進出・ものづくり補助金」概要
以下、大きく制度が変わった「新事業進出、ものづくり補助金」
について、詳しくご説明します。
● 補助事業の目的
中小企業等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や
既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、
海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化に係る
設備投資等を支援します
※最大補助額や補助率では特に大きな変更はなさそうです。
①「革新的な新製品サービス枠」
従来の「ものづくり補助金の製品・サービス高付加価値枠」が
新しい補助金では、「革新的な新製品サービス枠」になります。
②「 新事業進出枠」
新事業進出補助金は新しい補助金では「新事業進出枠」になります。
※具体的な最大補助額や補助率は下記の表をご参照下さい。
中小企業庁のホームページからダウンロードすることもできます。
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r8/shinjigy_mono.pdf
※カッコ内の金額は特例適用後の上限額です。

重要ポイントについて
①賃上げ要件
従来のものづくり補助金では、一定の賃金引上げが必須要件とされていました。
今回も同様の要件が引き継がれた場合、
従業員を雇用していないフリーランスや一人親方は、申請が事実上できません。
②補助金最低要件
また、新事業進出補助金で設定されていた最低補助金額750万円についても、
現時点では不明ですが、継続される可能性は高いと考えられます。
詳細は公募要領の発表を待つ必要がありますが、 新情報が入り次第お知らせします。
今回の統合はなぜ行われたか
私見ですが、ものづくり補助金と新事業進出補助金の統合の背景には、
予算規模の縮小があると思います。
従来、新事業進出補助金だけで約1,500億円あったものが、
今回の統合補助金で約1,200億円とされています。
つまり、採択件数は今後、絞られていく可能性が高いということになります。
新事業進出枠は、申請者にとっても事務局にとっても負担が大きく、
補助事業後の撤退・不振案件も少なくありません。
将来的にフェードアウトしていく…
そんな見方も、あながち的外れではないかもしれません。
今後に向けて
従ってもし「新事業進出枠」を使いたいと考えているなら、
早めに挑戦することをおすすめします。
今後、公募要領の発表とともに、 要件や細かなルールが明らかになってきます。
新しい情報が出次第、また分かりやすくお伝えしていきますね。
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