前回10月27日から、テーマは「一歩先を行く販売行動計画」です。
販売行動計画ではターゲティングが重要でした。
一般的には「デモグラフィック」なターゲット設定方法が使われます。
今回はそのさらに一歩先を行く「顧客ステップ」による販売戦略について
お話いたします。
事例「スウィーツ専門」カフェ&レストラン店
【概要】
都心から私鉄で30分くらい郊外にある、スウィーツ専門カフェ&レストラン、A店です。
原価が低いが付加価値をつけやすい、ジェラートやかき氷をつかって
新しいフルーツスウィーツのメニューを開発しようとしています。
そのための補助金を申請するため、事業計画の作成にとりかかりました。
そして、新商品の販売計画が完成し、これからその計画を実現するための
行動計画を作成します。
ターゲットの設定
ジェラートやかき氷のターゲット客を例えばデモグラフィックに
若い年代の女性とか、中高年の勤め人男性などに設定することも可能です。
しかしA店のように郊外で人口のボリュームの小さい町にある場合は
ターゲットをデモグラフィックに絞り込むとターゲット市場の規模が小さくなり、
目標とした販売量や売上が確保できなくなります。
それを防ぐため、まず、対象となる顧客をおおざっぱに設定します。
●●駅周辺2㎞以内に在住している
・小学生以下の子供をもつ家族、その主婦
・近隣の女子高校生や大学生、社会人、若年層の女性などです。
それで対象顧客のイメージを大きく掴みます。
その後、顧客層を6つの「顧客ステップ」に分け、
ステップごとにマーケティング戦略を作成します。
顧客ステップについて
顧客ステップはお客様を次の図のように、Step1~6に分類します。
またそれぞれのステップの戦略も図内にて、あわせてご覧下さい
各ステップの具体的施策
ここからは、ステップごとに対策や戦略を立てます。もちろん、使用するツールも変わってきます。
【Step1】 未認知客
※目的: 周知と記憶
Web広告、顧客がスイーツ店をSNSやネットで検索したとき、上位の表示をめざす。
駅付近でのチラシの配布(以外と効果あり)、グルメサイトへの投稿など。
【Step2】そのうち客
※目的:顧客の記憶の強化
ニーズの発生と同時に想起される。
同時にニーズを喚起し、「今すぐ客」を増やす。
チラシにQRコードを印刷、動画サイトへ誘導するなど
【Step3】今すぐ客
※目的:ニーズ発生!来店動機の強化
購入や来店への動機付け、後押しをする。
チラシにQRコードを印刷、店のアクセス情報
動画サイトへ誘導する。 タイムセールや期間限定の優待など。
【Step4】1回客
※目的:顧客のリピーター化を目指す
次回の来店につながる施策をとる。
関係性の維持につながるもの、 LINEのともだち登録をしてもらい、
定期的な連絡、新商品の情報発信などを送る
【ステップ5】リピーター客
※目的:リピーターからフアンになってもらう
さらなる関係性の強化、信頼関係の醸成
SNS、メルマガで定期的な連絡、 再来店を促すキャンペーンなど
【ステップ6】フアンへ
※目的:ロイヤリティーの強化
プレミアムな特権、試食会など
メニューへ自身の意見が反映されるような
イベンとなど、コミュニティーの設立
いかがでしょう?顧客ステップを使うと、お客様の姿がよりはっきり見えてきませんか?
マーケティングとは、そして販売戦略とは、このように
お客様にのストーリーを明確に描くことなのです。
ぜひ御社のお客様にも試してみて下さい!
これからも、いつまでも 経営を楽しむために…
いままで10回に渡って「採択されやすい事業計画の作り方」シリーズを展開してきました。
今回で本シリーズはいったん完結します。
またテーマを新たにして、楽しく、優しく経営を学ぶ情報を
本ブログから発信続けます。
どうかお楽しみに!
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